○設楽町認知症総合支援事業実施要綱

平成30年3月28日

告示第17号

(目的)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号)第115条の45第2項第6号の規定に基づき、認知症総合支援事業を実施することにより、認知症であっても本人の意思が尊重され、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるよう、認知症の人及びその家族(以下「認知症の人等」という。)に対する効果的な支援体制を構築することを目的とする。

(実施主体)

第2条 認知症総合支援事業の実施主体は町とする。ただし、事業の全部又は一部について、町が適当と認める者に委託することができる。

(事業内容)

第3条 認知症総合支援事業の事業内容は、次のとおりとする。

(1) 認知症初期集中支援事業

(2) 認知症地域支援・ケア向上事業

(3) その他、認知症の人等に対する支援に関し必要な事業

(認知症初期集中支援推進事業)

第4条 認知症初期集中支援事業では、認知症の人等に対する初期支援を包括的かつ集中的に行う「設楽町認知症初期集中支援チーム」(以下「支援チーム」という。)を配置し、早期診断・早期対応に向けた支援体制を構築するものとする。

(支援チームの対象者)

第5条 支援チームの対象者は、本町において在宅で生活している40歳以上の認知症が疑われる人又は認知症の人であって、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 医療サービス又は介護サービスを受けていない者若しくは中断している者で次のいずれかに該当する者

 認知症疾患の臨床診断を受けていない者

 継続的な医療サービスを受けていない者

 適切な介護サービスに結びついてない者

 診断されたが、介護サービスが中断している者

(2) 医療サービス又は介護サービスを受けているが、認知症の行動・心理症状により、その家族等が対応に苦慮している者

(支援チームの構成)

第6条 支援チームは、次に掲げる2人以上の専門職及び1人の専門医により構成するものとする。

(1) 専門職 次のいずれかに該当する者

 保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士等の医療保険福祉に関する国家資格を有する者

 認知症ケアや在宅ケアの実務・相談業務経験3年以上を有する者

 国が別に定める認知症初期集中支援チーム員研修を受講した者

ただし、やむを得ない場合には、国が定める研修を受講したチーム員が受講内容をチーム内で共有することを条件として、同研修を受けていない者をチーム員とすることができる。

(2) 専門医 日本老年精神医学会若しくは日本認知症学会の定める専門医又は認知症疾患の鑑別診断等の専門医療を主たる業務として5年以上の臨床経験を有する医師のいずれかであって、かつ、認知症サポート医である医師

(支援方法等)

第7条 支援チームは、対象者の家庭を訪問し、情報の収集、アセスメント等を行ったうえで支援チーム員会議を開催し、支援方法を決定する。

2 対象者に対する支援を行う期間は、原則として初めて家庭を訪問した日から概ね最長6月とする。

3 支援チーム員会議は、理学療法士等の有識者の参加を求め、意見を聞くことができる。

(認知症地域支援・ケア向上事業)

第8条 認知症地域支援・ケア向上事業は、医療機関、介護サービス及び地域の支援機関等の連携を図るための支援並びに地域における支援体制の構築及び認知症ケアの向上を図るものとする。

(認知症地域支援推進員)

第9条 地域における医療及び介護の連携強化並びに認知症の人等に対する支援体制の強化を図るため、認知症地域支援推進員(以下「推進員」という。)を設置する。

2 推進員は、次の各号のいずれかの要件を満たすものとする。

(1) 認知症の医療及び介護における専門的知識並びに経験を有する医師、保健師、看護師、作業療法士、歯科衛生士、精神保健福祉士、社会福祉士又は介護福祉士

(2) 前号に掲げる者のほか、認知症に係る医療及び介護に関する専門的知識並びに経験を有する者として町長が認めた者

(職務)

第10条 推進員は、次に掲げる取組を行うものとする。

(1) 認知症に係る医療機関、介護サービス提供機関及び支援機関等の連携、調整等に関すること。

(2) 認知症の人等に対する適切な支援の検討及び実施に関すること。

(3) 認知症の人等に対する支援のための情報の収集及び提供に関すること。

(4) 認知症の人等に対する支援のための研修会、交流会等の実施に関すること。

(5) 前各号に掲げるもののほか、認知症の人等に対する支援について必要な事項に関すること。

(報償及び費用弁償)

第11条 支援チーム員及び有識者に支給する報償及び費用弁償は、別表第1のとおりとする。

2 推進員に支給する報償及び費用弁償は、別表第2のとおりとする。

(関係機関との連携等)

第12条 町長は、事業の実施にあたり関係機関等と連携及び協力し、認知症に係る支援体制の整備に努めるものとする。

(守秘義務)

第13条 この事業に従事する者は、事業に関し知り得た個人に関する情報その他の機密事項を他に漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

(その他)

第14条 この要綱に定めるもののほか、事業の実施に関し必要な事項は、町長が別に定める。

この要綱は、平成30年4月1日から施行する。

別表第1(第11条関係)

支援チームに関する報償及び費用弁償

区分

金額

備考

専門職

6,500円/日

公共団体の職員、又は当事業の委託を受けている者は対象外とする。

専門医

21,000円/日


有識者

20,000円/日


別表第2(第11条関係)

認知症地域支援推進員に関する報償及び費用弁償

区分

金額

備考

認知症地域支援推進員

6,500円/日

公共団体の職員、又は当事業の委託を受けている者は対象外とする。

設楽町認知症総合支援事業実施要綱

平成30年3月28日 告示第17号

(平成30年4月1日施行)