令和3年第2回設楽町議会の最終日(令和3年6月22日)において、次回町長選挙に向けて私の考えをお伝えさせていただきました。

 その内容について町民のみなさまへお知らせいたします。

 

 私が「今までに町長として唱えてきた公約」と「その成果」について、ここに総括し私自身としての評価を申し上げると共に、次期町長選挙へ向けた私の考えを皆さんに申し述べたいと思います。

 

 はじめに、今からさかのぼること12年前、私が副町長を務めていた平成21年2月5日、本町にとって永年の課題であった設楽ダム問題に終止符を打つ証となる

「設楽ダム建設同意協定」が、当時の設楽町長と国土交通省中部地方整備局長との間で調印が交わされました。

 そして、この年の10月に行われた町長選挙において、私は多くの町民の方々から推挙・ご支援をいただく中、初当選を果たさせていただき、町政を担う重責を任されました。

 以来、町長として3期12年の間、町民の皆さんのご期待に応えるため、数々の政策業務に真摯に取り組み、今日まで努めてまいりました。

 

 特に1期目の町長就任時から現在に至るまで、志を強く持ち続け取り組んできたのは、旧設楽町の時代から最も難しく町の将来を左右する重要課題であった「設楽ダム問題の解決」であります。

 私は解決に向け「建設同意協定」の裏付けとする課題を整理し、町と町議会の皆さん、そして町民の方たちの想いに応えるため

「受け入れ条件7項目を確約事項」としてまとめ、国及び愛知県に示し回答を求めました。

 その結果、国・県はこの条件を信義に基づいて確実に履行することを明確にしました。

 この確約事項には、主に「水没等で移転を余儀なくされる方たちの生活再建対策」、「水没地域整備事業」及び「水源地域振興整備事業」等が位置付けられました。

 私は、その内容を広く町民の皆さんにお伝えするため、町内各地区へ出向き直接詳細な説明を申し上げ、これを必ず実行すると約束しました。

 そして町長として「ダムによる影響緩和と町の発展、そして住民の生活再建と生活環境向上に繋げる施策を具体化し実現を図る」ことを町の重要施策に掲げました。

「従来よりも住みやすく、環境の整った明るい設楽町となる」ことに信念をもって各種事業をやり遂げ、見届けることが私に課せられた責任ある使命と今日まで胸に刻んでまいりました。

 

 これらの目標を実現するため取り組んだ主な事業として、一つ目には設楽ダム建設により移転をされる124世帯の方たちが、

移転先となる住宅等を確保され、ほぼ全員の方が無事に新たな生活をスタートできたことが挙げられます。

 二つ目として、生活環境向上に繋げるための国道3路線、県道5路線を始め町道林道等の道路整備の着手と一部完成、田口公共下水道施設整備等を進めてまいりました。

 子育て環境を充実させるための清嶺保育園や名倉保育園の建て替えや、町の中心的施設となる役場本庁舎と子どもセンター・図書館の整備、

さらに観光振興とにぎわいの場作りとして「道の駅したら」が本年5月にオープンするなど、ダム関連事業に位置付けた多くの事業を完成させることができました。

 

 また、今住んでいる町民及び将来の設楽町像を思い描く中で「安心して暮らせる明るいまちづくり」を掲げ、こうしたハード事業の基盤整備と共に、

産業、福祉、健康医療、防災、そして子育て支援、若者定住、教育環境の充実を図るための政策にも積極的に取り組みました。

 町の将来を展望する中で、これらの成果が今後の町の発展のため、また町民の皆さんが安心して暮らし続けるための礎となり、

次の世代にも繋がることに期待できる状況ができたと私なりに評価するところです。

 さらに、昨年発生した新型コロナウイルス感染症に対する予防策として、営業時間短縮協力金や商品需要落ち込みへの応援対策などの影響緩和措置をはじめ、

様々な対策を講じる中、感染防止抑止に最も必要なコロナワクチン予防接種の実施に努めました。

 結果、8月28日には対象となるほとんどの方々が2回目の接種を完了できることになり、町民の方々の安心と安全を確保する体制ができつつあります。

 

 最後に、町の中でも最大事業となる設楽ダム建設事業について、私が町長就任当時、国政の民主党への政権交代に伴い設楽ダムが検証となりました。

 私は政府に向けて長年の苦痛と苦渋の決断として建設を認めた背景を説明し、国としての責任を訴えた結果、ダムの必要性と建設の継続が判断されました。

 私も東三河の一員であり、水源町として下流受益地域に協力する立場で、国へ建設予算増額要望に努めた結果、毎年大型予算が組まれダム本体着工が現実のものとなりました。

 また付け替え道路工事にも拍車がかかり、工事が本格化し建設促進への道筋も拓け、今後も順調に進んで行くものと思います。

 そして、下流市交流拠点施設整備を含む将来のダム湖周辺を中心とした地域振興計画プラン創りを国、愛知県、下流市に働きかけ、

設楽町と共に具体化する体制も整うなど、今後も共同で進んで行く方向付けができました。

 こうして、重要な政治的判断、またハード・ソフト事業を通して数々の政策に取り組んだ結果、冒頭申し上げたように町民の皆さんが豊かに暮らすための環境作りに貢献できたと思います。

 

 これまで町長として3期12年の間、町民の皆様のご理解とご協力、そして町議会・町職員をはじめ、多くの方々の力強いご支援をいただく中で、

私のでき得る限りの力を傾注し取り組んでまいりました。結果、町民の皆様と約束したダム関連事業、また各種政策を通して一応の成果を上げることができ、

私なりに責務を果たすことができたと実感しております。

 

 10月に任期満了を迎える今、私の役目としてはここが一つの区切りと思っているところであり、

したがって「私は今期をもって町長の職を引くこととし、次回の町長選挙には出馬しない意向である」ことをお伝えさせていただきます。

 

町民の皆様をはじめ、多くの方々へは恐縮の至りであり感謝申し上げます。

ありがとうございました。

 

令和3年6月23日 

 

設楽町長  横山 光明

 

 

【町長3期12年の主な事業】

1.「設楽ダム関連事業」

項目

事業名

生活再建事業

・水没124世帯の移転地確保

・生活再建の支援

生活環境の向上事業

・国道3路線、県道5路線を始め町道林道等の整備の着手と一部完成

・広域農道奥三河線の全線開通(R4年度)

・名倉地区農業水路の改良

・豊川護岸の整備

・田口公共下水道施設整備

・町内全域における簡易水道施設管路の更新

・県営住宅・町営住宅の整備

・田口クリーンセンターの新築(北設広域事務組合)

子育て環境充実事業

・清嶺保育園、名倉保育園の建て替え

庁舎等整備事業

・役場本庁舎と子どもセンター、図書館の整備

観光促進事業

・「道の駅したら」の整備

・森林ビジターセンターの整備

その他

・小水力発電施設整備事業の具現化に向けての体制整備

 

2.「安心して暮らせる明るいまちづくり」事業

項目

事業名

産業対策

・農林業施策の鳥獣捕獲単価増額制度

・木材搬出補助金交付制度

・商業活性化に繋げるプレミアム商品券の発行

福祉対策

・高齢者や交通弱者のための福祉タクシーや乗ってかっせ等の移動手段の確立

・町内で食を提供する方たちが参入しての週5日制配食サービス

医療対策

・住民の健康医療維持促進に繋げるための基本検診の実施

・がん検診の無料化

・人間ドッグ受診補助等による健康診断受診環境の向上

・インフルエンザ予防接種無料化の実現

・つぐ診療所医師の確保

子育て対策

・乳幼児から高校生(18歳)までの医療費の無料化

・国保料(均等割18歳以下)の半額制度の導入

・田口宝保育園建て替えの資金助成

防災対策

・各行政区単位での自主防災組織立ち上げ

・防災無線並びに機材の整備充実

・携帯電話不通話地区の解消

・防災拠点兼、将来に向けて有効活用するための用地として西名倉、田口、清崎と

 旧下津具小学校校舎の取り壊しと跡地整備を含めた用地確保

若者定住対策

・町内4地区ごとの地域住民による受け入れ組織立ち上げ

・安価な宅地提供と住宅建築資金の特別補助制度の運用

教育対策

・教育環境の充実を図るため、町内全小中学校を対象に進めたエアコンの設置

・全生徒のタブレット機器の配置

・校舎及びトイレの改修並びに照明器具のLED化

・手洗いの自動水洗化等の整備

・長年の課題である小中学校の適正配置に向けた方向付け

新型コロナウィルス感染症に対する対策

・営業時間短縮協力金

・商品需要落ち込みへの応援対策などの影響緩和措置

・新型コロナウィルスワクチン予防接種の実施

その他

・新火葬場八橋斎苑整備