「地域のこれからを考える会」のご報告

令和2年2月1日土曜日午後1時30分より、設楽町役場議場で『地域のこれからを考える会』を開催しました。設楽町で引き続き暮らし続けていくために必要なことは何かを、参加された85名のみなさんと考え、住民と行政との『協働』の第一歩を踏み出そうと呼び掛けをしました。

第一部 移住定住のこれまでの取り組み

武川室長 報告者:企画ダム対策課 移住定住推進室長 武川哉巳

設楽町の人口ビジョンから判明した重要課題を解決するためには、その根本にある人口減少問題に取り組む必要があります。

そこで、設楽町版総合戦略で「年間10世帯の子育て世帯の移住者を確保する」ことを政策目標に掲げ、移住者獲得を使命とする移住定住推進室が平成28年度に企画ダム対策課内に設けられました。

この4年間で、移住定住に関する補助金や各種制度を利用した移住者は、3年間で28世帯61名でした。

ところが目標としていた子育て世帯は、このうちの9世帯33人という結果であり、目標にはなかなか到達できていません。

そこで移住希望者が移住を決意する決め手は何かを愛知県立大学と合同で調査したところ興味深いことがわかりました。
・移住定住の補助制度は移住の決め手にはならない
・決め手は人間関係の満足度と地域が魅力的であること
では、「地域が魅力的であること」とはどういうことかというと、それは地域が元気で楽しく活動する姿が見えること、地域に住んでいる人がそこに愛着を感じていることなのです。

このことは、突き詰めていくと持続可能な地域を作ることにほかなりません。

移住定住施策は移住の後押しとして引き続き継続してまいりますが、今後は魅力的な地域づくりも同時にしていく必要があります。
地域づくりを進めるのに必要なことは、地域の現状を知り、課題を把握すること、そしてそれを地域で共有することがその第一歩です。

そのための手法として有効なのが、中学生以上のひとりひとりが一票を持つ『全住民アンケート』を行うことです。

このアンケートでは、性別、年代別に意見を集約することで、これまで拾えなかった声も聞くことができます。
これまでのように、行政の思いだけで動いたり、住民からの要望にただ応えたりするだけでは、これ以上の良いものは生まれません。

全住民アンケートを地域で行い、本当の意味での住民と行政の協働によるまちづくりをすすめていきましょう。

会場の様子1

いただいたご質問とご回答(抜粋)

Q:移住者として迎えたい人は若い人なので、高齢者は歓迎しないのですか 
A:子育て世帯をターゲットとしていますが、決してそれ以外の移住者を歓迎しないということではありません。

Q:地元愛創造プロジェクト交付金に上限がありますが、実績に応じて上限を上げることはできないのですか?
A:最終的には交付金に頼らず、自主運営することが望ましいと考えています。

Q:Uターンを促進する取り組みはありますか。
A:Uターン者だけに特化した取り組みはありませんが、IターンでもUターンでも町の移住施策は条件が合えばご利用いただけます。

Q:子育て世帯が9世帯しか移住していない理由をどう考えているのか。施策がずれているのではないか。
A:全国的に移住がブームと言われていますが、生活環境などが激変する移住は子育て世帯の方にとってはハードルが高いものです。より効果的な施策ができるよう、今後も研究を続けてまいります。

Q:魅力的な地域とは?住民は何をしたらよいですか?
A:自分たちで考え、決めて、実行できる地域だと思います。誰かに決めてもらうのではなく、地域の中で考えることが必要です。

Q:全住民アンケートで何を求めたいのか?
A:アンケートの設問は地域の方々と作りあげるものなので、地域の方が聞きたいことを盛り込むことができます。重要なのは、地域が何を求めたいかです。

Q:全住民アンケートで何を求めたいのか?
A:アンケートの設問は地域の方々と作りあげるものなので、地域の方が聞きたいことを盛り込むことができます。重要なのは、地域が何を求めたいのかです。

Q:全住民アンケートの対象者は行政区ですか?
A:実施単位は決めていません。町全体でも行政区単位や小学校区単位でも、実施してみようという考えをお持ちになった組織の単位で行うことができます。

第二部 行事から事業へ、役から経営へ、現場づくりからひとづくりへ ~小規模多機能自治を進化し続けるために~

川北先生 講師:IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]代表 川北秀人氏

人口減少が続き、人口構成が変化し続けているこれからの時代で、これまでどおりの取組みをしていたら歯が立ちません。
自治とは自分たちで決めて、自分たちで担うことです。
判断を先延ばしにすることも自治ですが、「決めない」と決めたところから人は離れていきます。
設楽町の高齢化率は全国の50年先です。課題先進地だからこそ、チャレンジを。

人口も減りますが、人口構成も大きく変わってくるのがこれからの20年です。
お元気で自治を担ってくださっていた前期高齢者が介護の必要な年代に突入し、代わって自治を担ってくださる年代の方が現在より35%減り、そのうえ生産人口は45%減るという試算が出されています。
人口を増やすことは容易ではないので、この町で暮らし続けるためには、まちづくりを工夫するしかありません。

設楽町の特徴として、40歳以上の女性の転出が顕著だということがあります。
この原因は、女性の声をまちづくりに反映できていないことにあるのではないでしょうか。若者や女性の声が反映されない町には魅力がありません。
現在のところ、全住民アンケートがその声を拾う最適な方法と考えています。

これからの時代に備えるために、地域の変化を見越して、事業と組織の進化をさせましょう。
自治会は行事から事業へ、継続より進化・再編を考えましょう。
この町で暮らし続けるために、できることから実行していきましょう。

会場の様子2

参加された方のご感想(抜粋)
  • 地域が今までどおり変わらずに続いていくことが難しいことは十分理解できた。続けるものとやめるものを整理していかないと、すべてができなくなる。地域のみんなと実行していきたい。
  • 参加者の年齢層を見ると50~60代以上の方が多く、30~40代の方にもっと参加して聞いてもらえたら良かったと思う。次回は少しでも多くの人達とこの問題について考えいきたいので知り合いに声掛けをしたい。
  • 若者の参加が少ないのは、若者が何を言っても聞く耳を持ってもらえないから言っても仕方ないと思っているからではないか。
  • 設楽町の現状を知れて、これはかなりヤバい、切迫した状況にあるのだと強く危機感を持ちました。子育て世代、若い世代にぜひとも現状と、川北さんのお話を聞いて知ってもらいたいと思います。
  • 川北先生のお話を聞いて、設楽町は住民自身が真剣に考えなければいけないことを痛感しました。 

おしまいに

この会で行った“ミニ”全住民アンケート体験の報告会は4月中旬に行います。

今回のアンケートだけでどんなことがわかるのか、日程が決まりましたら改めてお知らせしますので、ぜひ聞きにお越しください。
そして、みなさんの地域づくりに取り入れることを検討してください。
また、今回の報告や全住民アンケートについて、もっと詳しくお聞きになりたい方は、お気軽に移住定住推進室へお問い合わせください。
これまでのやり方には限界が来ています。
住民と行政の協働によるまちづくりを始めましょう!

会場の様子3